ナポリ歴史地区 5

ナポリの玄関口 官庁街 ヌォーヴォ城(新しい城) 

我々は、サンタルチア地区から 歩を進めてきたので、紹介が 後になってしまいましたが、

今も昔も ナポリの玄関口である この場所に聳え立つ 新城は、まさしくナポリのシンボル!


もともと13世紀に建てられた城なので、”新しい”どころか、”古い城”と名付けたいくらいですが、

もっと古いお城が 他にあるので、こちらを「Castel Nuovo:カステル ヌオーヴォ:新しい城」と呼びます


ですが 地元ナポリっ子は、創建者である フランスの アンジュ家に因んで こう呼びます

「Maschio Angioino : マスキオ・アンジョイーノ:アンジュ家の櫓(maschio = 力強い、雄々しい)」

この呼び名の方が しっくりするというか、なんだか カッコイイじゃん !?


現在 目にする城の姿は、15世紀に そのアンジュ家を倒し、ナポリを支配した スペインの 

アラゴン家によって 改築されたもので、アンジュ家時代の遺産は、内部に僅かに残るのみです


城を取り囲むように 配備された 5本の城塔は、よく見ると その1本1本が異なった様相をしており、

近くで見れば見るほど その大きさに圧倒されます

港の近くにそびえる Beverello の塔


さて、内部に入る前に、正面玄関の 凱旋門を 観察してみましょう

灰色の 火山岩でできた 城塔の間に 取り付けられた 2段アーチの大理石凱旋門は

15世紀、スペインの アラゴン家 アルフォンソ1世の 勝利を記念して建立されました


真ん中の 浅浮彫り彫刻に ご注目!

アルフォンソ1世が、天蓋付きの馬車に乗って ナポリ入場する様、まさしく ”凱旋門” ですね


そして 凱旋門をくぐり抜けると、いきなり 穴の開いた青銅の扉が! なにこれ?

これは 15世紀のある戦いで被った 砲弾の跡 なんだか生々しいですね…

この扉はコピー版で、オリジナルは博物館に展示されています

砲弾の跡は これだけではなく、地下鉄駅側の 外壁にも残ってますから、覚えていたら見てみてくださいね


因みに、ここまでは 無料で見れ、この先は入場料 (€6) が必要です


内部に入ると中庭が、そこには アンジュ家時代の名残、パラティーノ教会の バラ窓が見えます (内部修復中)

内部には ゴシック時代の巨匠、ジョットによるフレスコ画が 僅かに残っています (現在修復中)

ジョットはトスカーナ出身ですが、こんなところでも 活躍していたんですねぇ~


中庭から 左手奥の階段を登ると「Sala dei Baroni:男爵の間」が、

ルネッサンス期に建設された この部屋の 天井が素晴らしいんです!

中央に 丸窓を配した リブ・ヴォルトが美しい! 数少ない ナポリの ルネッサンス芸術です


その他に、昔 牢獄として使われた部屋 (ワニがいたとか?)、2つの教会、回廊、

城や教会から収集された、絵画や 彫刻が 展示されている 市立美術館などがあります


見学方法は ちょっと複雑で、ナポリ市がやっている 市立美術館と 男爵の間 (現在市議会室) などの見学コースと

それとは別に 城専属のガイド付きで 城の淵や、城塔の螺旋階段、牢獄などを見学するコースなどがあります


会館日時:月曜~土曜 8:30~19:00、 日曜祝日:9:00~14:30


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