卵城とサンタルチア地区 ”なんで卵の城なの?”
ナポリを象徴する景色といえば、やはりナポリ湾に佇む 卵城周辺ではないでしょうか?
ご案内したとおり、卵城周辺は ナポリ発祥の地でもあるんですよ
で、その卵城について 必ず聞かれます「なんで卵の城なの?」って(笑)
先日は「イタリア語でも 本当に卵の城っていうの?」と訊かれました(苦笑)
確かに変わったネーミングですよね 可愛らしいというか、奇妙というか~
これにも諸説ありますが、だいたいのところ
古代ローマ時代の 詩人でもあり 魔術師でもあり 皇帝にさえ 助言をしていたとされる ヴェルギリウスが
卵を立てて入れた壺を 鳥籠のような物に入れ、 城の基部に 埋め込み隠し
「この卵が割れる時、ナポリも滅びる」といったのが始まりだとか…
人魚パルテノペーが 岩礁に化けたかどうかはさておき
古代ローマ時代には その岩礁上に 軍人ルクルス(養殖業もやっていたグルメ家)の別荘が建っていて
(卵城や サンタルチア地区はもとより、 現在の市庁舎広場まで続いていた 壮大な別荘だったらしい!)
その後 キリスト修道士の隠居場所や、異端児・犯罪者の幽閉場所としても使用されてきました
最初の立派な要塞が建てられたのは、11世紀のナポリの支配者 ノルマンディの時代に遡ります
中世になっても 卵の伝説は 信じ続けられており
14世紀のナポリの支配者 ジョヴァンナ女王の時代に、城が崩壊する危機が!(卵も割れた!?)
慌てて修復し、卵も新しいものに取り替えられたとか~
とはいえ 未だかつて その卵 (その化石すら) 発見されたことはなく
これまた 古代ローマ人の ロマンチック物語として 片づけちゃって良いのでしょうか?
でも もし それが本当だとしたら?
それは生卵 それとも 茹で卵? なんて考えは尽きないのでした
そんな卵城周辺は 「ナポリの海の景色」を感じられる、1番の名所!
サンタルチア地区から橋を渡り、城門を潜り 城の側面に沿った緩やかな階段を (またはEVで) 登りつめると
往時をしのばせる大砲が点在している 屋上テラスに出る
テラスから真下を覗きこむと 波が打ち付ける 断崖絶壁の城壁が 垣間見れる
屋上テラスからは 海岸通り、ヴォメロやポジリポの丘、ヴェスヴィオ山など ナポリの絶景を望むことができる
ナポリ民謡「オーソーレミーオ」「サンタルチア」の歌が、ここで生まれたことに納得!
城の足元には ヨットハーバーと、かつての漁師村 Borgo Marinari に洒落たレストランが立ち並び
夕景に染まる ヴェスヴィオ山を眺めながら 食前酒を嗜み
シーフードに 舌鼓を打つ頃には、宝石を散りばめたような ポジリポの丘の夜景が美しく
夜風に吹かれながら聴く 流しのおじさんのセレナーデが たまらなく胸に響き...
この景色が、風が、匂いが、人々の笑顔や 喋り声が... 心に刻まれ、忘れられない ナポリの 1ページとなる
イタリア行こ会
ナポリ発着ツアーのご紹介と イタリアの旅の情報をお届けします ナポリ・ポンペイ・カプリ島・ソレント・アマルフィ海岸
0コメント